御挨拶 名誉会長  | 岐阜薬科大学同窓会

会報九重(ここのえ)

御挨拶 名誉会長 

岐阜薬科大学長 勝 野 眞 吾

katsuno

 岐阜薬科大学同窓生の皆様には、益々ご健勝にご活躍のこととお慶び申し上げます。皆様からは、日頃よりかわらぬご厚情とご支援をいただいておりますことを心より感謝申し上げます。
  これまでにもご案内をさせていただきましたが、本学の新しい学舎が、昨年秋、岐阜市大学西に完成いたしました。新学舎建設にあたりましては、岐阜薬科大学同窓生の皆様から多大のご寄付とご支援をいただきました。岐阜薬科大学教職員・学生を代表して、厚く御礼申し上げます。ご寄付をいただいた同窓の皆様のご芳名はプレートにして新学舎に掲げさせていただきました。
 新学舎は、岐阜市民からも暖かく見守っていただきながら建設が進みました。本年2月末には研究室の移転も完了し、新年度から、4年生以上の学部生、大学院生、そして教職員の約7割が新学舎で教育・研究を始めています。新学舎は免震構造を持ち、機能的に、また美しく設計されています。文末に新学舎および附属薬局の写真を載せましたが、同窓生の皆様には、是非一度岐阜にお出でいただき、直接新学舎を見ていただきたいと思います。
  新学舎には、岐阜大学医学部および本学附属薬局に隣接するという地の利があります。薬学科という新しい6年制教育を中核にする臨床と密接に連携した新しい質の医療薬学の教育・研究を展開するとともに、地域社会のニーズに答え、地域の方々の安心・安全に貢献する薬学の教育・研究を推進して、我が国の薬学のあるべき姿、モデルを示したいと考えております。
 本学には、6年制の薬学科に加えて、4年制の学部と2年制の大学院修士課程を実質的に連携した教育課程を持つ薬科学科があります。薬科学科では、伝統的に培ってきた創薬に関わる教育・研究において一層の推進を図り、その成果を岐阜の地から世界に発信するとともに、産学官の積極的な連携を進めたいと考えております。薬学分野は、次代の我が国を担う付加価値の高い産業分野と位置づけられ、国民から高い期待を寄せられています。優れた教員スタッフにより、これまでにも本学は、質の高い研究成果を世に出してきています。これを維持継続して、社会の期待に応えて行きたいと考えています。新学舎は、その拠点でもあります。
  一方、三田洞キャンパスには、1年から3年生の学生と、数は少なくなりましたが三田洞キャンパスでの教育・研究を担当する教職員が席を置いています。薬草園、運動部などのクラブ活動の諸施設は三田洞キャンパスにあり、薬用植物に関する研究やクラブ活動の拠点は現在も三田洞です。教職員、学生、院生全体でも1000人程度の本学が、創設以来はじめて、新学舎と三田洞キャンパスの2つに分かれて教育・研究、学生生活を営むことになりました。距離的にはそんなに遠くはありませんが、講義や実験指導のための教員の移動、クラブ活動のための学生達の移動など、大学構成員の移動ひとつとっても、これまでには考えられなかった時間と労力を要します。幸い、教職員、学生、院生はこのようなハンディキャップにもかかわらず、前向きに教育・研究、学生生活を続けています。5月初旬には、大学院生主催の「五月祭」が三田洞キャンパスで今年も開催され、学生、院生、教員、そして今年は事務職員も参加して、ソフトボール、テニス、バレーボールなどの競技を全学一体となって楽しみました。このような岐阜薬科大学のアイデンティティと大学への求心力を高める自主的で、積極的な営みは、今まで以上に大切にしていかなければと考えています。そして、2分化された大学の状況を可能な限り早く解消したいと思います。 さて、新薬学教育としてスタートした本学の薬学科、薬科学科は、5年目に入り、新しい教育課程にそった教育が進められています。薬学科では、病院や薬局における長期実習が始まり、また薬科学科では、4年間の学部を終えた学生のほとんどが大学院修士課程に進んで、研究を発展させています。平成24年春には、薬学科および薬科学科の最初の卒業生、修了生が世に出ることになります。それぞれ新しい薬学を切り開くパイオニアとして誇りをもって仕事をし、社会に貢献できる力を持った学生を送り出すことができると信じています。
  現在、本学では、薬学科、薬科学科における博士課程設置の準備を進めています。薬学科では、医学部と同じ4年間の博士課程、薬科学科では、3年の博士後期課程を設置します。薬学科大学院博士課程では、医療薬学や医薬品の流通・管理、保健システムなど臨床、実践現場の課題に重点を置き、臨床、実践の現場から生まれる研究課題に果敢に取り組む研究者を育てたいと思います。薬科学科大学院博士課程ではこれまでの創薬研究をさらに発展させるとともに、従来薬学では、取り組まれることが少なかった医薬品の許認可、規制、安全性などに関わるレギュラトリ・サイエンス分野を強化していきたいと考えています。また、医用・薬用デバイス(機器)に関する研究など新しい分野にも積極的に取り組めるよう環境を整えたいと考えています。この一環として、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)との連携を強化しています。PMDAとの連携はまた、社会に出た医薬品の安全性、副作用情報などの収集・分析を行って医薬品のリスク管理を行う薬剤疫学分野での展開も可能とし、これを通じて薬学科博士課程の研究領域の幅を広げて行くこともできると期待しております。
 ここ数年、同窓の先輩方を学部や大学院の講義や演習にお招きして、 学生、院生に直接話をしていただく機会を増やしています。また、病院、薬局での長期実習や共用試験に必須の「模擬患者」として、同窓の皆様にご協力いただいています。先輩方に直接学生に接していただくことを通じて、先輩方の社会でのご活躍の様子、ご苦労、そして本学への熱い思いが学生に伝わります。学生達は、先輩方に接して、外の世界を知り、モチベーションを高め、自分たちの将来への希望と可能性を確認しています。今後も積極的にこのような機会を増やして行きたいと考えております。同窓の皆様には、このような形でのご協力もよろしくお願いいたしたいと思います。
  岐阜薬科大学は、現在の厳しい環境・状況をむしろ糧にして、新しい大学の在り方、新しい薬学のあり方を示すことのできる大学であると確信しています。諸先生方には母校の発展のため、今後とも一層の御指導と御支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。末筆ながら会員の皆様方の一層のご健康とご発展をお祈り申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。

追記
 本学では、今後一層広報活動にも力を入れたいと考えております。 昨年暮、岐阜市にある民間の情報誌が本学を特集してくれました。ここには、本学創立の由来、北原白秋作詞・山田耕筰作曲の学歌が生まれた経緯などがまとめられています。本学のホームページの下記にその特集を載せています。ご覧いただけましたら幸いです。
http://www.gifu-pu.ac.jp/img/imginfo/imginfo04/gifuto.pdf

九重75号より

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